ボランティア団体のカトレア会に厚生労働大臣表彰
故郷の家で日本語教室16年
故郷の家で16年前から続く日本語教室「ペウギ」。スタート時から運営や指導ボランティアをしてくれているのが「変形性股関節症友の会・カトレア会」(堺市南区)の有志メンバーたちです。
このほど同会が「ボランティア功労団体」として「厚生労働大臣表彰」を受賞、1月21日の伝達式には故郷の家の巽耕作施設長も出席、コロナ禍でボランティア活動がストップしていることがご利用者の健康ややる気も損ねていることを報告し、同会の功績をたたえました。
16年前、勉強熱心な1人のご利用者が「子どもの頃学校に通えなかった私は、今日本語はしゃべれるけど、書くことができへん。日本語を書く勉強がしたいねん」と訴えました。それを聞いた当時の職員が願いを叶えたいと堺市主催の「日本語教室」に出向き、「どなたかボランティアで指導にきてもらえませんか」と依頼。その教室の指導者をしていたのが、同会代表で元小学校教員の岩本芳江さんでした。
岩本さんは、故郷の家が自宅から近く、創設時もボランティアに来ていたことから快諾。会員にも呼びかけて「ペウギ」が誕生しました。
それ以来、毎週火曜午後に通い日本語教室を開催。岩本さんたちは、助成金を申請しドリルや教科書、必要な文具なども調達。小学校の国語のドリルを使っての勉強が始まりました。
そのうち、日本語だけではなく算数のドリルに挑戦する人や一緒に歌を歌う人、昔話に花を咲かせる人などにもほぼマンツーマンで対応。メンバーとはすっかり顔馴染みになり、毎週の来訪を楽しみにするご利用者たち。
早く活動再開したい
しかしコロナ禍で3年前からその交流を休止せざるをえなくなっています。
「早く故郷の家に通えるようになってご利用者の皆様に会いたい」と、メンバーたちはコロナ禍の終息を願っています。